スタッフStaff

ゲノム医療総合推進センター 
副センター長

副センター長平沢 晃

1975年にノーベル医学・生理学賞を受賞した腫瘍ウイルス学者レナート・ドゥルベッコは、「我々がヒトのがんを理解しようとするのであれば、ヒトのDNAを知ることが助太刀となる」と述べています。
四半世紀が過ぎて21世紀に入る頃、ミレニアム・ゲノム・プロジェクトを通してヒトゲノムが次々に明らかになり、当時大学院生であった私はゲノム情報を「知る」ことにワクワクしました。
そして令和の今、ゲノム情報は当事者と医療者が協力しあって「使う」時代になりました。
岡山大学病院ゲノム医療総合推進センターは、ゲノム情報を皆さんと医療者とで協力して活用していくために貢献します。

副センター長冨田 秀太

網羅的な遺伝子発現解析やゲノムデータの解析を行ってきた経験から、バイオインフォマティクスの専門家として当院のエキスパートパネルに参加しています。また、ゲノム医療総合推進センターにおける遺伝子パネル検査の運用管理システムの構築や、連携病院からのエキスパートパネル受付システム(ExPanel)の開発を通して、がんゲノム医療の円滑な運用を目指した環境整備を進めています。連携関係にある医療施設との情報共有や、多職種からなるゲノム医療従事者の育成を通して、ゲノム医療の社会実装を支援しています。ソフト・ハードの充実による効率的な検査体制の構築と新たな医療につながる研究支援に取り組んで参ります。

副センター長安藤 瑞生

私は頭頸部外科医としての道を志し、医師としてのキャリアをスタートいたしました。その後、次世代シーケンサーの登場により網羅的ゲノム解析が黎明期を迎えた時期に大学院へ進学し、ゲノム医科学の領域に足を踏み入れました。
また、私が所属する耳鼻咽喉科学教室の先達には、無カタラーゼ血液症の研究を通じて我が国の人類遺伝学の発展に多大な貢献を果たし、第1回日本人類遺伝学会賞ならびに第54回学士院賞を受賞された故・高原滋夫名誉教授がおられました。先達の志に思いを馳せつつ、テクノロジーの進歩が著しい時代にあっても、「人のために役立つ医療と研究」を原点として、日々の業務に真摯に取り組んでまいります。

副センター長石浦 浩之

脳神経内科の診療を行いつつ、国内外の共同研究者の方と一緒に神経難病の遺伝子研究をしております。
また、臨床遺伝子科の皆様と協働して遺伝に関する相談に乗らせて頂いております。
難病ゲノム研究・難病ゲノム医療の発展を目指し、将来的には新しい治療法を届けられるようになるよう、地道に活動を行っていきたいと思います。

技術職員

私たち技術職員は、受託解析業務をメインに行っています。受託解析は、学内だけでなく学外の大学や企業からの依頼も請け負っています。免疫染色や核酸抽出をはじめ、10x Chromiumを用いたシングルセル解析、GeoMxやCosMxを用いた空間トランスクリプトーム解析など、最新の解析も提供しております。
研究者の方々、病院の先生方の研究活動を技術面でサポートをすることで、今後の医療の発展に貢献していきたいと考えています。

事務局

私たち事務局の主な業務は、がんゲノム医療外来の診療支援です。
外来の申込から検査終了までの間、患者さんと主治医の先生方をつなぐ架け橋として、院内外の多職種・多部門と密に連携を取りながら、がんゲノム医療の円滑な提供を支えています。
岡山大学病院は、中四国で唯一の「がんゲノム医療中核拠点病院」に指定されています。そのため、院内の症例に加え、他院(がんゲノム医療連携病院等)の症例も対象として、多職種が参加するカンファレンス「エキスパートパネル」を開催し、遺伝子パネル検査の結果について議論を行っています。また、がんゲノム医療連携病院を対象とした説明会や研修会などの運営も担い、地域全体でのがんゲノム医療の発展に取り組んでいます。